皆さんは、革靴を購入したときや使っている途中で「自分のイメージとは違うな」と思ったことはありませんか?
そのような時に、ソールの色を変えるとガラッと靴のイメージが変わって一層愛着の持てる靴になります。
例えば、ソールの色を塗り替えることで世界にただ一つだけの靴を作ることも簡単にできるのです。
ソールの色の塗り方や色を塗るために必要な道具を紹介・解説していきます。
なぜ、塗り替えるところがソールなの?
では、なぜ靴のイメージを変えるために塗るところがソールなのでしょうか?
それは、簡単にできて変化がわかりやすいからです。色の塗り替えについては革の部分(アッパー)を塗り替える方法がありますが、脱色したり色ムラができたりと難易度が高く、時間と手間がかかります。
しかし、ソールの色を塗り変えるのは道具も少なく、慣れると短い時間でできます。
また、ソールは見られる機会も多く、例えば、電車で足を組むときや階段を上がる時など…ふとした時に見られることがあります。
その時にいつもと違う色合いのソールだと目に留まります!
有名なブランドの「ルブタン」は、あのソールの赤色が上品さや美しさなど演出してくれます。
ぜひ、靴のイメージなど変えてみたいなと思った際はソールの色変えも考えてみてください。
革靴のソール(靴底)を塗り替えよう!
それでは、色の塗り替え方法をご紹介します。
今回は、ある程度使用した靴のレザーソールを赤色に塗り替えていきます。

塗り変えの道具紹介
①メラニンスポンジ
靴底を綺麗にする際に使用します
②サンドペーパー
靴底を整える際に使用します
③筆
色を塗る際に使用します
④受け皿(びんのふたなどでOK)
染料を入れる際に使用します
⑤スピラン(アルコール染料)
革製品などに使用する染料です
✳︎使い方は順番にご紹介します

ステップ1.ソール(靴底)を綺麗に!
まずは、ソール(靴底)を綺麗に整えましょう。
汚れていると上手く塗れませんので注意してください。
ソール(靴底)の汚れを落とし面を整えるには、メラニンスポンジに水を染み込ませて使います。
また、使用していてソール(靴底)に凹凸などがある場合や元の色を削ぎ落とす際にはサンドペーパーを使用し整えます。
新品の靴でも着色しやすいようにメラニンスポンジで着色面を整えてザラっとした感じになったらOKです。
メラニンスポンジを使用したら表面が乾燥するの待ちます。

ステップ2.色を染めよう!
スピランを受け皿に移します。
★注意
スピランはアルコール染料で、衣服など周りのものに着いてしまうと落とすのが大変で、特に服につくと色が落ちません。
また、手などに着いたら荒れたり石鹸ではなかなか落ちません。
使用の際には、新聞紙などを敷く、作業用エプロンやビニール手袋を装着するなど汚れても大丈夫なように万全の状態で挑みましょう。

スピランを塗っていきます。
★注意
スピランは液が垂れやすいので余計な部分に着かないように工夫して塗っていきましょう。
上から筆を当てて塗っていくと比較的に塗りやすいです。

靴底一面を綺麗に塗ることができました。
(靴底の黒ズミは元の色で、削り落とせなかったのでご了承ください)
色を濃くする場合は乾燥させて何回も塗り重ねていきます。

色塗り→乾燥→色塗り→乾燥を繰り返した結果が右の図です。
(5回塗り重ねました…)
上の図よりも色が濃くなっているのが見て分かると思います。
左右の靴を交互に塗っていくと乾燥を兼ねて効率よく塗り重ねれるのでオススメです。
✳︎色の濃さの度合いについては調整してください。一度塗っただけでも大丈夫です。

左右両方のソール(靴底)の色塗りが完成しました。
最初のソール(靴底)と全く違うイメージになりました。
このまま使用してもオシャレですが、綺麗に魅せるためにワックスを使って磨きあげます。

ステップ3.ソール(靴底)を鏡面磨きしてみよう!
染め上げた面をより魅せるためにワックスで磨きあげていきます。
鏡面磨きの道具を紹介

鏡面磨きをやっていこう!
ワックスを塗る際は、染色面をしっかり乾燥させてから行います。
ワックスを指に少しとりソール(靴底)に塗り込んでいくイメージで塗り重ねていきます。
ここでも、塗る→乾燥→塗る→乾燥…
左右交互に5層ほど塗り重ねましょう。
✳︎鏡面磨きの方法はこちら

ワックスの基盤ができたらネル生地に水とワックスを着けて繰り返し塗り重ねていきます。
磨けば磨くほど鏡面のように綺麗に仕上がりますので自分の好きなように磨きあげましょう!

ソール(靴底)の鏡面磨き完成です。
(20分ほど磨きました)
見て分かるほど綺麗に仕上がりました。
イメージの全く異なる靴になりました。
スピランには多くの種類の色がありますし自分で染め変えるのも楽しいですよ!
ぜひ試してみてください。

革靴を磨く&リペア
革靴は履くだけでなく、磨いたり、リペアしたりと楽しみ方は様々です。
今回、紹介したようなアウトソールを染める方法の他にも記事で紹介していますのでご覧ください。
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